惑星少年アラン「アラン危機一髪!」の巻 2002/04/17 11:16:32


 
◆今日もアランは地球の平和を守るため、世界各地を飛び回る!
…ん?だがしかし…様子がおかしいぞ?
  ◆「わーい!アランだ。がんばってね!」
「げしししし!うまそうなアイスだな?よこせ!」
「ああーん!アランがボクのアイス盗ったあ〜?!」
◆「げしししし!おいら、アランだから塀に落書きしよーっと!」
「こらあっ!だれぢゃあ!うちの塀に落書きするやつは?!」
「おっと見つかったか。アランだよ〜だ!ボクはアランだから落書きする悪い子なんだよ〜だ!」
「むむむ?!なんという悪がきなんじゃ、あのアランという子は!」
◆「ああ、オシッコしてえ!ボクはアランだから、屋根のうえから通りに撒きチラそーっと!
しーこいこいこいこい…みみずもかえるも皆ごめん!っと…」
「うわ?なにすんだよ?!買ったばかりの新車に!」
「いやん…もう!変なもの見せないでよ!もうお嫁に行けなーい!?」
「ああすっきりしたーっと!おいら、アランだからいつもこうやってんだあーい!」
「もう我慢できない!アランを捕まえよう!」
「そうだそうだ!警察に通報して逮捕してもらわなきゃ!」
◆おお!アラン…君は正義の心を忘れてしまったのか?!

 
★このままでは、すっかりアランが悪者にされてしまう!
そう危惧したスパーク博士は、
「ママにグッドアイデアがあるわ☆」と言って、テレビ局におもむいたのであった…
★「全世界の皆様こんばんわ。
只今より、全世界同時中継で、立体放送特別番組『アランの真相』をお送りいたします。
今日は特別ゲストに、アランくんのお母様でもいらっしゃいます、
世界的科学者マリー・スパーク博士にもお越しいただいております。
スパーク博士、さっそくですが、
アラン君が今回の一連の騒動の真犯人では無いという、
決定的な証拠をお持ちいただいたということですが?」
「はい。わたくしが注目いたしましたのは、
アランらしき謎の人物が「立ちション」をしていたという情報なのです。
このことはすなわち、
今世間を騒がせているのが偽者だという決定的な証拠になるのですわ!」
「と、もうされますと?」
「アランの戦闘服つまり『スパーク・スーツ』には、『社会の窓』は」ありません!」
★「え!?それではどうしているのですか?いくら我慢強い子供といっても限界があるでしょう?」
「その対策には、高分子ポリマースパッツ、
簡単に言うと、一種の『おむつ』を着けているのです」
「ぷ!…いや失礼いたしました。…そうでしたか!
アランくんはおむつを…クックック…いやどうも度々すいません…でも、
おむつだって!わはは!
あーんな大っきい坊やがおむつ…こりゃたまらん!わはははは!」
「そうやって意外に思われる方も大勢いらっしゃると思い、
試着テストの時の立体録画をお持ちしました。ご覧ください!」
★博士の合図とともに、全世界のお茶の間の立体テレビの画面に、
アランが高分子ポリマースパッツを着用する様子が映し出された。
もちろん、アランも家でそれを見ていた。
見終わったアランは、挿絵どおりの状態になっちゃいましたが…
★テレビ局のスパーク博士は思っていた。
「アラン、ゆるしてね?
こうするより他に、あなたの濡れ衣を晴らす方法が無かったのよ!
でもアラン…
あなたは男の子。これぐらいのこと、たぶん…へっちゃらよねえ?
カオリちゃんだったら、わたしも女の子なので、
お嫁に行く時の事とか心配するけど…アランなら強いし、男の子だもん!
見せて減るわけじゃなし…カワイイもんよ!あのくらいの子のはだかんぼなんて!」
★いまいち、男の子のデリカシーに関して理解に欠けるスパーク博士であった…


★学校を休んでいるアランに、
クラスメイトの新聞部員「チャラさん」と、写真部員「ルカさん」が給食のパンを届けに来てくれた。
★「まあまあ!それはありがとうございます☆
ささ、どうぞ合ってやってくださいな。
アランも喜びますわ!」スパーク博士が奥の部屋に案内した。
中に入って挿絵の通りの状況を見て、二人は
「こりゃいかん?!」と思ったのだった。
★チャラさんが言った。
「アラン君!しっかりして!
あなたがそんなんじゃ悪いやつらがますますいい気になって大暴れしちゃうわよ?!」
ルカさんが言った
「そうよそうよ。あんな"トンガラシ"全世界に放送されたからって…」
アランは思った
『…やっぱり…クラスの女子にも見られたんだ…いいや、もう一生外に出ないでここで寝てよう…』
★チャラさんはアランがふてくされたまんまなのでついにシビレをきらし、そして叫んだ!
「あなたそれでも男なの?いいえ!男じゃない!たしかに男の子に間違いなかったわ!」
『……』
「皆に見られたのが恥ずかしくって、『もうお婿に行けない』って言うんなら、いいわよ!
わたしがアラン君のお嫁さんになってあげるから!」
その言葉を聞いて、カオリがぶったまげた。
『な、何?この人、どさくさに紛れて"コクってんの"?!
…お兄ちゃんが弱りきって判断力低下している時に、すかさずアタックするとは!?
…計算だかい! …渡すものですか!』
★チャラさんの言葉を受けて、アランは
カオリが「え?」と思うほど、一瞬にして立ち直った!
「チャラさん、ルカさん!本当にありがとう。ぼく、もうだいじょうぶだよ!」
ルカさんが言った
「そうこなくっちゃ!がんばれオムツ少年!」
「………」
「ばか!立ち直ったばかりなのに、また落ち込ませてどうするの?!」
……アランの試練はまだまだ続きそうである……


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